今回は、子どもと一緒に身体を動かして遊ぶときに心に留めておいてほしいことについてお話しします。
親には、「運動が得意でない」人と「運動に自信がある」人がおり、そのどちらにもメリットとデメリットがあります。
《「運動が得意でない」親が子どもと遊ぶ場合》
運動をしてこなかった、また、運動があまり得意でなかった親は、「自分があまり好きじゃないので外にでない」というところにデメリットがあります。
自分があまり乗り気でなくてもたくさん外に連れ出してあげてください。スポーツをやらなくても、教えられなくても、いくら下手でも構いません。子どもは遊んでいるうちに、成功や失敗を繰り返し成長していきますので、外で遊べる環境を作ってあげる努力をしてあげてください。
しかし、運動が出来ないことがデメリットばかりではありません。子どもと一緒に「どうすれば上手くいくか」考えることもできますし、何より、「お母さん(お父さん)よりうまくできた!」という事が子どもの自信につながる場合もあります。子どもと一緒に競っても良いかもしれません。また保護者が試行錯誤して、成功する姿は必ず子どもは見ているので、努力すれば良い影響を与えられることでしょう。
《「運動に自信がある」親が子どもと遊ぶ場合》
「スポーツをやってきた」「運動に自信がある」方に気を付けていただきたいことは、親が指導者になりすぎないということです。
私たち指導者とレッスンを受けてくれている子どもはあくまで他人です。ある程度の距離感と遠慮があり、子どもたちも、少しの緊張感を持ってレッスン受けているのですが、血が繋がっている場合、距離感が近くなりすぎることがあります。子どもには親に対する甘えがあるでしょうし、親は自分が出来る上に、子どもの頃に出来るようになった過程を忘れているので、「どうして出来ないの?」となってしまいがちです。そうすると子どもは最後に楽しくなくなってやる気が失せてしまいます。
期待感が高く、距離感が近いほど、うまくいかなかったときにイライラしやすく、出来たとしても「もっともっと」となってしまいがちになります。
もちろん、「期待するな」とか「教えるな」と言っているわけではありません。親が運動が出来ることでアドバイスできることも多くあるでしょう。子どもから求めてきた場合には求めた分だけ与えてあげて欲しいと思います。しかし子ども自身が自分で考えることも必要ですので、あまり教えすぎず、あくまで本人が楽しめるように良い距離感で親はサポートしてあげてほしいのです。
偉そうに言っている私も、7歳の娘と遊ぶ際にどうしても指導者の顔が出てきてしまい、「お父さんと遊んだら、次これしてみ、あれしてみ、っていうから嫌や」と言われた経験があります。本当にショックでした(笑)。
つくづく自分の子どもを教えることがいかに難しいかを日々感じつつ、最近ではようやく気になったことも言うのをグッとこらえられるようになってきましたが(それでも時々出ちゃいます)、まだまだ親として未熟で成長しようとしている今日この頃です。