速く走る為の基礎つくり 〜弾む〜

 足の速さというのは、足の回転数(ピッチ)とストライド(歩幅)で決まります。速く走る為の要素は、専門的に見れば細かいところがたくさんあるのですが、大別すると『弾む』、『はさむ』、『押し切る』の3つに分けられます。ちょうど今、SSクラスで走り方を見ていますが、この『弾む』という動作が苦手な子が多いので、今回は『弾む』に関して書きたいと思います。

 走り方の専門家でなくても、わが子を見て、「ドタバタ走ってるなぁ」と思う保護者の方も多いのではないでしょうか。「ドタバタ」走るということは、地面反発や、筋肉の伸張反射をうまく使えていないということになります。つまり、走るためのエネルギーを貯められていない、もしくは無駄にしてしまっているという事になります。

【ドタバタ走りの主な原因】
① 踵から地面に接してブレーキになっている。
② 腰の位置が低く着地の瞬間に膝が曲がっているため、速く走ることにつなげる為の衝撃を自分の身体で吸収している。

 地面反発や伸張反射をつかえているかはジャンプをさせるとよく分かります。ジャンプと言っても、垂直跳びのような膝や股関節を深くまげて高く跳ぶジャンプではなく、縄跳びのような連続ジャンプを指します。
 うまく『弾む』為には、しっかりとした軸が必要となります。例えば、真っ直ぐな固い棒を高いところから落とすと弾むように跳ね返りますが、曲がった棒やゴムチューブのような柔らかい物を落としても弾みません。これは人間の身体でも同じです。姿勢が悪くて軸に力が入っていなければ、うまく『弾む』ことはできません。『姿勢』は大事です。走る時は(どんな時でも)正しい姿勢を維持できるように心がけてください。

 練習方法としては、ある程度身体を固くして真っ直ぐの姿勢で連続ジャンプをしてみましょう。この時に踵を地面につけずに、足が地面に接する時間を短くします。この時、上半身がグラグラしたり、膝が深く曲がってしまわないように注意しましょう。ボールが弾むようにイメージしてジャンプできると良いでしょう。

 弾む感覚をつかんだら、その感覚のままスキップをするのも非常に良い練習になります。真っ直ぐな身体軸を作り、腕振りの反動を使って高く跳ぶスキップをするだけでも、速く走る為の基礎作りはできますので、試してみてください。

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