2019年3月、マリナーズのイチロー選手が引退を発表しました。数々の記録を打ち立て、45才まで現役を続けた彼の功績は、一言では語れないほど偉大なものだと思います。引退会見では共感・参考になることがおおくありましたので、今回は彼の言葉を借りながら書きたいと思います。
【人より頑張るなんてことは言えない、あくまで秤(基準)は自分のなかにある。自分の限界をちょっと超えていくことを繰り返せば、いつのまにか大きな自分になっている。少しずつの積み重ねでしか自分を超えていくことはできない】
ARPSのレッスンでも子ども達に「自分の記録を一回でも超えようね」という言葉がけをよくしますが、人と比べるのではなく自分を少しでも超えることを繰り返せば、それが終わりなき成長につながると思うのです。
【一気に高みにいこうとすると、今の自分とのギャップがありすぎて続けられない。時には後退もしながら、自分がやると決めたことを信じてやっていく。それが正解とも限らない。遠回りすることでしか本当の自分に出会えない】
どの道が近道で正しいなんて事はわからない。試行錯誤を繰り返しながら目の前の自分と向き合い、続けることが理想の自分や目標に近づくことなんだと思います。
【成功すると思うからやってみたい。できないと思うからやらないという判断基準は後悔を生む。やりたいと思えば挑戦すればいい。そのときにどんな結果がでようとも後悔はない】
うまく出来るかどうかではなく、自分がやりたいかどうかが大切であり、やりたいことをすることが困難を乗り越えられる力になり、挫折があっても納得することができるということでしょう。
【熱中できるものをはやく見つける。それが見つかれば自分の前に立ちはだかる壁にも向かう事ができる。いろんなことにトライして、自分に向くか向かないかというよりも自分が好きなものを見つける】
イチローが子どもたちに向けたメッセージです。
【野球を愛し続けたこと】
「貫いたことは何ですか」という質問に対しての答え。野球が好きだという強いモチベーションが、彼のすべての記録、野球選手イチローを形成したのだと思います。
【辛いことしんどいことから逃げたいと思う事はわかるが、エネルギーのある元気なときにそれに立ち向かっていくことは人としてすごく重要な事だと感じている】
鉄の心を持っているように感じるイチローでも、もちろん辛いことはある。だがそれから目を反らすのではなく、自分のエネルギーが充実している若い時に挑戦することが長い人生を考えた際に重要になってくるのでしょう。
野球選手として超一流だった彼のマインドは、スポーツという枠を超えて「生き方」の参考になるものだと思います。我々大人で「人生をかけてもいい」と思えることに出会えている人は少ないかもしれません。
しかし、未来ある子ども達には「心から熱中できること」を見つけて生きてほしい。過去の常識や大人の都合で子ども達の「本当にやりたいこと」を邪魔するようなことはしたくないものです。