普段レッスンで子どもたちに「チャレンジしよう」とよく言います。ARPSではどうしてここまで「チャレンジすること」にこだわるのかを少しお話ししたいと思います。
まずチャレンジするとはどういうことなのでしょう。私は「チャレンジの意味は出来るか出来ないかわからない事をやることだよ」と説明します。
レッスンを通して子どもたちを見ていると「出来ない」「無理」とすぐに言ってすぐにやめてしまう子もいます。
これは「どれくらいの努力で成功するのか」や「自分はどれくらいできるのか(自己効力感)」といったことを”予測する経験値”がまだ足りないために、「失敗して嫌な思いをするくらいならやめておこう」という思考になり諦めてしまうのです。
もちろんチャレンジしなければ失敗はしませんが、前述した”予測する経験値”を貯めることもできません。これらの経験を貯めていくには、失敗をしても「チャレンジする」ことを続け、小さな成功体験を積み重ねる他はないのです。
ここで気をつけたいのは、周りが成功を求めすぎたり、失敗を責めると子どもは「失敗したくない」と思うようになります。そうすれば自然とチャレンジしなくなってしまいます。失敗することが「悪」なのではなく、うまくいかない事を恐れて「やろうとしないこと」の方が私は問題だと思っていますので、失敗しようとも挑戦したことを褒めてあげることが大切です。
時々、うまくいかなかったことで泣いてしまい、レッスンに戻れなくなる子もいます。その日に心がついてこれず戻れなかったとしても、悔しい思いをしたということ自体がすでに経験になっていますので見守ってあげることも必要となります。
あまりにも失敗ばかり続くと完全に諦めてしまうことにもなりかねませんが、多少の失敗や挫折は絶対に経験しておく必要があります。
こうした考えから、子どもたちには「チャレンジ」してほしいと願っています。そしてその想いが通じ、子ども達がチャレンジしてうまくいったときの嬉しそうな顔を見られた時は、私達指導者も最高のご褒美をもらっているのです。